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一般病棟と療養型病棟を備えた奈良県吉野郡大淀町にある病院です

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〒638-0833 奈良県吉野郡大淀町大字福神1番地181

肛門の治療と手術:裂肛(切れ痔)の治療

●裂肛(切れ痔)の治療

【保存的療法】
(1)便通異常の改善
裂肛(切れ痔)の患者さんの多くは便通異常があり、これが裂肛の原因になっていることが多いので、内服薬による便秘や下痢の治療が先決です。もちろん、下痢を起こさないような食事、例えば、冷たい飲み物,アルコール,香辛料を摂りすぎないよう注意することが大切です。また、便秘にならないような食事、例えば肉類の過剰摂取を避け,繊維質の多い食事を積極的に摂ることが大切です。

(2)外用薬
ニトログリセリンを含有した軟膏を肛門に塗布すると、肛門括約筋の緊張が和らぐ作用があります。他に、麻酔剤(キシロカイン)の入った軟膏やステロイド(ハイドロコーチゾン)の入った軟膏もある程度の効果が期待できます。ニトログリセリン軟膏は副作用として頭痛がありますので注意が必要です。


【外科的療法】
(1)用手肛門拡張術
主として外来治療で行われることが多いので、麻酔は局所麻酔あるいは仙骨硬膜外麻酔で行うのが一般的です。術者は麻酔剤(キシロカイン)入りのゼリーをゴム手袋の上につけ、両方の人差し指を肛門内に挿入してゆっくりと上下左右に拡げていきます。


(2)側方内括約筋切開術(LSIS法)
程度の軽い切れ痔の場合はLSIS法がお勧めです。肛門括約筋には、内括約筋と外括約筋がありますが、肛門より約1cm側方で内括約筋をメスで切開する方法です。非常に簡単な手術ですので入院の必要はありません。


(3)皮膚弁移動術(SSG法)
SSG法というのは重症の切れ痔、肛門狭窄(狭くなること)に対して行われる手術です。

切れ痔は最初のうちは本当の「切り傷」なのですが、何年にも渡り「切れたり治ったり」を繰り返していますと、深い潰瘍となりその部が硬くなってきます。そうなると排便に支障をきたすぐらいの狭さとなり、患者さんは排便の度に激痛と戦わなければなりません。このような患者さんに対しては、このSSG法が最も良い手術法と云えます。長年苦しんだ患者さんに「手術をして良かった。もっと早く手術を受けておくべきだった」と大変喜んで頂いています。

手術は狭くなった肛門の外側の皮膚の一部を移動(皮膚弁移動術と云います)させることで肛門を広くします。この手術の場合、通常は入院が必要です。



nanwa hospital医療法人弘仁会 南和病院

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