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〒638-0833 奈良県吉野郡大淀町大字福神1番地181
「検査方法」
食事制限と下剤により大腸内の便を空(から)にします。検査の直前にはブスコパンと云う腸の動きを抑制する注射をしますので、便意を我慢しなければならないことはありません。バルーン(風船)付きの専用のチューブ(管)を肛門内に挿入し、大腸にバリウムと空気を注入していきます。注入するときの体位は、左側臥位の膝胸位(肛門の診察の項を参照)です。下着は脱ぎますが、替わりに肛門部に穴のあいた特殊な検査用ズボンをはいて検査をしますので、恥ずかしい思いをしないように配慮しています。
レントゲン透視をしながら、盲腸までバリウムが到達すれば体位を変換することによって描出したい部位を撮影していきます。注入するバリウムの量は200ml程度です。
「読影と所見」
大腸には、長軸に対し直角のハウストラという独特のいくつもの線が描出されます。異常な所見としては、アップルコア(リンゴをかじったあとの芯)と云って大腸ガン独特の陰影欠損として描出されることがあります。大腸ポリープの場合は、管腔内にキノコ様のものが突出してくるとバリウムの抜けとして描出されます。大腸憩室の場合は、管腔外のバリウムの溜まりとして描出されます。潰瘍性大腸炎やベーチェット病など、独特の像を呈してくるものもあります。
(注腸透視の問題点)
注腸透視では、凹凸のない平坦な早期ガンの描出はかなり困難です。最近平坦な大腸ガンが多く見つかってきておりますので、これだけで診断するには少し心配な面があります。また、大腸,特に直腸は生殖器に近い場所にありますので、放射線の被曝という点からも問題があります。
注腸透視のみに頼らず、全大腸ファイバー(肛門~盲腸までの全大腸)検査を受けることをお勧めします。
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