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一般病棟と療養型病棟を備えた奈良県吉野郡大淀町にある病院です

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.0747-54-5800

〒638-0833 奈良県吉野郡大淀町大字福神1番地181

南和病院の役割と機能 functions and roles

1. 南和病院開設の趣旨

南和病院の開設は平成15年1月ですが、当時の奈良県南和医療圏は次のような状況下にありました。

平成4年の第2次医療法改正において、療養型病床群制度が創設され、急性期医療と慢性期医療の方向性が明確化されることになりました。しかし、当時の南和医療圏における医療供給体制は、公立3病院と言われる、県立五條病院,町立大淀病院,国保吉野病院はいずれも急性期一般病院であり、慢性期医療を担ういわゆる「療養型病床」は皆無の状態でありました。急性期医療と慢性期医療の機能分化が叫ばれる状況下にあり、北和中和医療圏と比較しても、南和医療圏における慢性期医療はかなり立ち後れていると言わざるを得ませんでした。

このような状況を踏まえて、長期療養型病床を主体とする病院の開設に至った次第です。




2. 一般病棟42床・長期療養病棟78床・介護医療院18床を併せ持つ統合型ケアミックス病院

南和医療圏は他の医療圏と比較しても、特に高齢化が進んでいる地域でもあります。そのためか、入院患者の大部分は80歳以上の高齢者と言っても過言ではありません。そして、その殆どは近隣の急性期病院からの紹介や、介護老人保険施設や特別養護老人ホームからの紹介です。それ以外には、橿原市、御所市、天理市、宇陀市など他の医療圏の基幹病院からの紹介です。

主な疾患名をあげますと、誤嚥性肺炎やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)など高齢者に特有な呼吸器疾患です。その主なものは、パーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)などの神経難病をはじめ、蘇生後脳症や脳卒中などで気管切開術や胃瘻造設術を受けられた患者さんです。施設から紹介された誤嚥性肺炎や、褥瘡患者、摂食障害で胃瘻造設術を依頼された患者さんについては一般病棟で診療しています。

一般病棟の入院患者さんは、圧迫骨折などの整形外科的な疾患、痔核など手術を必要とする外科的な疾患、心不全、脱水などの内科的な疾患などです。また、長期療養が目的で他院から紹介された患者さんでも直ぐに療養病棟に入院するのではなく、暫くは一般病棟に入院して頂き、前院よりの治療をそのまま継続しても良いのか否かを確認し必要な検査を行うことで、一般状態の把握に努めています。

さらに、療養病棟に入院している患者さんであっても、肺炎などを併発し、その他積極的な治療が必要な状態になれば、患者さんの希望を伺った上で一般病棟での治療を行っています。

療養病棟に入院する患者さんの殆どは、いわゆる『医療区分2か3』の「医療必要度の高い」患者さんですが、リハビリなどを積極的に行い、ADLの改善に努めることによって自宅への退院、或いは施設への入所を目標にしています。そのために、入院早期より多職種カンファレンスを行い、退院のための支援を行っています。

当院の長期療養病棟にこれまで入院されていた患者様の中には、退院可能な状態であるにもかかわらず、軽微な医療行為が必要なために自宅にも帰れず、施設にも入所することができない患者様が少なからずおられました。また、入院を希望された患者様の中には、ターミナルケアが必要な方や看取りを希望される方がおられ、これらの問題に対応するために、介護医療院を開設し受け入れ体制を整えました。南和病院3階療養病棟の48床の内、18床を介護医療院にリニューアルし、令和3年9月1日より開設しました。

このような役割を通じ、南和病院では超高齢社会を見据えた統合型ケアミックス病院として、「面倒見のいい病院」を目指してまいります。



3. 長期の入院透析が可能

当院には透析ベッドがあり、長期療養が必要な透析患者さんを受け入れています。奈良県下でも毎年多くの慢性腎不全の患者さんが人工透析を導入されていますが、導入された後殆どは外来透析に移行しています。外来通院で透析が可能な間は特に問題はないのですが、通院中に何らかの原因で他の疾患を併発し、通院透析が不可能となったときには、長期に入院できる病院がありません。

現在、当院ではこのような患者さんを約20名受け入れており、日曜日以外は、毎日午前と午後の2クールで人工透析を行っています。もちろんこのような患者さんでも、自宅よりの通院が可能になれば、近くの透析クリニックや通院が可能な病院に紹介することにしています。




4. 呼吸器を装着された患者様の受け入れ

当院は主に、急性期治療が終了しても継続して慢性期治療を必要とする患者様を受け入れる、療養病院として機能しています。当院では、人工呼吸器を装着されている患者様の入院の受け入れも積極的に行っており、患者様が安心して快適な療養生活送れるよう、看護・介護に尽力しています。また、患者様に安心して人工呼吸器を長期装着していただくため、医師・臨床工学技士・看護師による安全管理を徹底しております。

入院時や転棟時のカンファレンスは勿論こと、必要に応じて多職種での話し合いを実施し、治療方針の決定を行っております。




5. 外来の診察機能

外来受診の患者さんはそれ程多くはありませんが、内科, 外科, 整形外科, 脳神経外科, 泌尿器科の診察を行っています。その主なものは、退院して外来通院している患者さん、リハビリで通院している患者さん、腰痛や関節痛などの整形外科の患者さん、高血圧や心不全などの循環器内科の患者さん、肛門疾患や外傷など外科の患者さんなどです。

当院には救急治療室がありますが、救急患者の診察は行っていません。以前は輪番制で外科の救急を扱っていましたが、救急搬送の件数が少なく中止にしました。

しかし、救急隊からの要請があれば、昼間の時間帯で当院に余裕があればなるべく協力するようにしています。





平成23年10月1日作成
令和4年4月1日更新

nanwa hospital医療法人弘仁会 南和病院

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