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●痔の治療法
三大痔疾患とされる痔核・脱肛, 痔瘻,裂肛それぞれについてどのような治療があるのか、どのようなときに手術が必要なのかはそれぞれの項目で解説します。また、ここでは座薬や軟膏等による「保存的治療法」とはどのようなものか、そして肛門疾患の予防にとって大事な「肛門保清」と「規則正しい便通習慣」についての解説します。
(保存的治療法)
三大痔疾患はどれも炎症性の病気ですので、座薬や軟膏による保存的治療法が原則になります。しかし、痔ろうはそのまま放置すると複雑痔ろうになりますので、単純痔ろうの状態の時に手術をされると良いでしょう。
痔核(いぼ痔)と云うのは、痔静脈叢と云う網目の血管が何らかの原因で腫れて静脈瘤の状態になったもので、大きくなってくると出血や、痛みの原因となります。程度の軽いものであれば、座薬や軟膏、飲み薬で症状を改善することができます。このような治療で不十分の場合には、従来から行われていた「硬化療法」に代わって、最近注目されている「ジオン注射療法」があります。これは痔核根治術に匹敵する成績が期待できます。
裂肛(切れ痔)の場合も軽い程度であれば、軟膏治療と、肛門保清、便を軟らかくすることにより治療は可能です。
血栓性外痔核の場合は、静脈瘤のところで血栓(血まめ)ができるため突然腫れて痛んできます。症状が強いときは手術の適応もありますが、ほとんどは坐薬や消炎鎮痛剤で軽快します。だいたい数日から1週間ぐらいで腫れも痛みも消失し、血栓も次第に吸収されなくなってしまいます。
(外科的治療法)
痔核・脱肛の治療, 痔ろうの治療, 裂肛(切れ痔)の治療、其々の項目で解説します。
肛門周囲膿瘍は抗生剤をいくら使っても良くなりません。切開して排膿(膿を出す)するのが原則です。その後、たいていの場合は痔瘻となりますが、肛門内にトンネルの入り口がある限り細菌が入ってきますので、これも抗生物質による治療は期待できません。従って、痔ろうの手術が必要となります。
(肛門の保清)
肛門を清潔に保つことは、痔疾患の予防面からも治療面からも大変大事なことです。特に裂肛の場合には、キズの部分に便のカスが付いていたりするとキズから細菌感染をおこすため、その炎症が肛門括約筋にまで波及すると、さらに肛門狭窄を来たすという悪循環となります。排便後に、ウォシュレット等で時間をかけてきれいに洗浄する習慣を身につけるようにしましょう。特に裂肛の患者さんや術後の患者さんには、消毒液(0.05%のヒビテン水)を浸した綿花で消毒するように指導しています。
(規則正しい便通習慣)
毎日の便通が規則正しく,適度な硬さの排便がある人は肛門疾患はあまりみられません。裂肛の場合では、便秘で固い便が出るときに肛門にキズが付くことが原因となっています。
参考のために、規則正しい便通になり、便秘にならないようにするための10箇条を列挙します。
①便意は我慢しない。
②食物繊維の多い食物を摂る。
③朝食を必ず摂る。(便意を引き起こすため)
④睡眠を充分にとる。
⑤朝起きがけに水を飲む。
⑥1日3回規則正しい食生活をする。
⑦下剤は正しく使う。
⑧適度な運動をする。
⑨ストレスをためない。
⑩便通体操をする。
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